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粉の特性について【搬送編】

その他

粉体が持つ様々な性格

1つ1つの粒が個体である粉体は、粒の大きさ(粒度)や形、重さ(嵩比重)、流動性などや、含まれる水分によって様々な特性を持っています。食品工場などで粉を搬送する方法や経路は、原料となる粉の特性によって慎重に設計する必要があります。

粉の特性は突き詰めていくと、粉体工学や流体力学といった学問的な難しい話になりますが、この記事では食品によく利用される、皆さんにも身近な食品関連の粉についてご説明いたします。


食品などで利用される主な粉の特性


粉の種類 搬送についての特性など
小麦粉(強力粉) 粒が大きく、滑りやすい
小麦粉(薄力粉) 粒が小さく、滑りにくい
米粉 粒の大きさによって扱いやすさは様々
そば粉 粒が小さく、扱いにくい
片栗粉 粒が小さく、扱いにくい
砂糖・塩 粒が硬く、熱や湿度に弱い

粉の粒の大きさによる特性



粉の傾向としては、粒の大きい粉のほうが搬送しやすく、粒が細かいものは湿りやすく滑りにくい特性をもち、静電気も起きやすくなるため搬送しにくくなります。

また、砂糖は熱に弱く乾燥すると固まり、塩は湿度によって固まります。そのため、温度や湿度、環境状態にも気を配る必要があります。砂糖や塩のように粒が硬くて大きい粉体の場合、搬送する際に機械に傷などのダメージを与えやすくなるため、頻繁な機械メンテナンスも必要になります。

このように粉体には様々な特性があるため、食品の工場など搬送の方法や経路などを検討する場合、取り扱う粉の特性を見極めてタンクの形状、大きさの設計をしたり、ホッパーの角度を変えるなど細かな配慮をした設計が求められます。

ツカサ工業では、粉体の専門的な知識と蓄積した経験やノウハウに基づき、お客先の取り扱う粉の種類や環境にあった最適な粉体搬送のご提案をさせていただきます。